コラム
COLUMN貸金庫の存在を伝えないとどうなる?相続と税務における注意点
こんにちは。
行政書士法人Legal Life Agencyです。
60代の女性から、ご相談をいただきました。
「数年前から、大手の銀行の貸金庫を利用しています。
家族には伝えていませんが、預金通帳や証券など、かなりの資産を保管しています。
終活を始めたのですが、貸金庫の存在は伝えておいた方がよいのでしょうか。」
貸金庫に資産を保管している場合、その存在をご家族に伝えておくことは、とても大切です。
今回のご相談者様のように「かなりの資産」がある場合、相続税申告が必要になる可能性があります。
ご家族が貸金庫の存在を知らなくても、亡くなったあと、預金等の動きなどから税務署が確認を行なうこともあります。
もし相続税の申告期限(亡くなってから10か月以内)を過ぎてしまった場合には、加算税や延滞税が発生することもあり、結果的に相続人の負担になってしまう可能性があります。
また、貸金庫の契約者が亡くなった場合、開扉の手続きや中身の確認には、相続人全員の同意や立ち合いが必要になることが多く、手続きが煩雑になる傾向にあります。
こういった状況を考えると、やはり、生前からご家族に伝えておくことが望ましいといえます。
どうしても伝えたくない場合は、遺言書に、貸金庫の存在を明記しておく方法もあります。
金融機関名や口座番号、鍵の保管場所を示しておくだけでも、相続人の負担は大きく軽減されます。
ただし、その遺言書を貸金庫に保管してしまっては意味がありません。
発見が遅れれば、遺産分割協議をやり直す必要が生じる可能性もあるからです。
なお、遺言書はご自宅に保管することも可能ですが、より確実性を求める場合は、公正証書遺言を作成する、あるいは自筆証書遺言補完制度を利用するなど、適切な方法を検討されることをおすすめします。